電通だけの問題じゃない。社員の過労死・過労自殺問題

昨今ニュースになっている電通社員(高橋まつりさん)の過労死問題。本当にいろいろ考えさせられます。

相当根深い問題であることは間違いありませんが、電通といえば日本人で全く無関係で生きている人はいないのではないかというくらいの、日本の隅々まで影響力のある会社ですので、その会社が従業員満足度など全く考えないような組織であることに、大きなショックとともに自分の無力さに情けなくなる思いです。

無論、私自身、電通という会社に対して責任のある立場ではありませんので、今回の結果に責任を感じる必要はないのだと思いますが、従業員満足度研究所に所属する立場の人間として、過労による自殺者を日の本から出してしまったことに対して、胸が締め付けられるような思いです。

過労死はなぜなくならないのか? なぜ起きてしまうのか?

好きなことを好きなだけやることが結果として仕事になっている状態であれば、残業が何時間になろうが過労死に至ることはほぼありません。

ゲーム好きの人が睡眠時間と食事の時間以外のすべてを自分の意志でゲームに費やしても過労死しないのと同じことです。

しかし、嫌なことを強制的にやらされたり、精神的な追い込みや嫌がらせがあったりすると、残業がなくても過労死に至ることがありえます。

今回、残業時間が月に105時間を超えたとか、実際はそれ以上だとかそうしたことがクローズアップされていますが、この問題の本質は残業時間の多寡ではなく、どういう精神状態で社員に仕事をさせていたのか、ということだと私は考えています。

電通に限らず、多くの企業ではこうした本質的な問題を抱えています。そしてそこを改善するためにやるべきことをやることが従業員満足度の低い組織を少なくすることに貢献し、今回のような不幸な人を減らすことにつながるのだと思います。